10月です。例年なら映画の時期です。今年はライブがあります。
さて、プリキュア次期シリーズのタイトル発表がじわじわと迫りつつあります。
歴代『プリキュア』シリーズ・タイトル発表時期
- スマ…2011/11/28(月) 12:00
- ドキ…2012/11/28(水) 昼
- ハピ…2013/11/28(木) 早朝
- ゴプ…2014/11/28(金) 早朝
- まほ…2015/11/27(金) 6:00
- アラ…2016/11/28(月) 6:00
- はぐ…2017/11/29(水) 7:00
- スタ…2018/11/29(木) 6:00 (幼児誌発売日)
- ヒー…2019/11/29(金) 6:00 (幼児誌発売日)
- トロ…2020/11/27(金) 6:00 (幼児誌発売日)
- デパ…2021/11/26(金) 6:00 (幼児誌発売前日)
例年通りであれば「2022年11月29日(火) 6:00」あたりが濃厚と思われますが、今年は幼児誌が事実上季刊化してしまっていることもあり期日が読みづらいところです。
不正アクセス事件を受けた『デリシャスパーティ♡プリキュア』の放送延長こそないものの(既にパッケージ発売情報から全45話と確定しています)、映画やライブのスケジュールが例年と異なっている上に来年はプリキュア20周年のアニバーサリーイヤーでもあり、発表のタイミングも変わる可能性があります。ライブの最終公演「ごちそうさまでしたParty♡」で何らかの大きな発表がなされる可能性も十分に考えられます。
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ところで、この時期になると決まって話題になるのが「公開商標公報」です。既に今月に入ってから、Twitterでの「プリキュア」の検索サジェストには「プリキュア 商標」が現れ始めています。
公開商標公報に関しては本サイトでは扱わないことにしているためこれまで言及してきませんでしたし今後もタイトル発表前に言及することは決してありませんが、質問を受けることもしばしばありますので、この機会に個人的な考え方を書いておこうと思います。
なおあくまで「個人的な考え方」ですので、こうするべきだ、とかこうするのが正しい、という主張ではありません。何年も同じ行事が繰り返されるうちに私が身につけた処世術の一つとでも捉えてください。
情報漏洩? 公開情報? 解禁前情報?
一般向けには、業界向けお披露目会の翌朝、タイトル発表の時間が「解禁」となります。したがって、それ以前に公式および関係各社からタイトルが出てくることはありません。
これをもって、解禁前に公開商標公報から知り得たタイトルに言及することを「情報漏洩」とする考え方があります。しかしこれは正確な表現ではありません。何故ならば商標法・第十二条の二に「特許庁長官は、商標登録出願があつたときは、出願公開をしなければならない。」と定められていて、出願された商標は(「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると特許庁長官が認め」ない限り)必ず出願から2週間程度で公開される決まりになっているのです。
初めてだったらここを読む~商標出願のいろは~ | 経済産業省 特許庁
したがって商標出願の事実とその内容は、出願公開の瞬間に上場企業の営業秘密から公知の情報となります。タイトルの「解禁日」とはあくまで公式および公式と契約して一緒にビジネスをする企業・団体、公式からプレスリリース事前配信を受け取った報道機関などに課せられている縛りであって、実際には公式と約束事を交わしていない一般のファンまで縛るような効力はないのです。
とはいえ、公式が設定した解禁日はある一定の意図があってその日、その時間になっています。同じタイミングで一斉に各メディアが報じ、出願公開とは比較にならない勢いで情報が拡散されていきます。個人的な考え方としては、SNSなどで「祭」に乗っかるならやはり解禁日の方が勢いもあって楽しいかなと思います。
また公式の発表までは商標を目にしたくないという方もかなり多くいらっしゃいますので、SNS上での人間関係に無用な亀裂を生じさせたくないのであれば公式の解禁を待った方が安全と言えるでしょう。
黙ってこっそり見に行く
一切言及しないにしても、入ってくる情報をシャットアウトしているわけではありません。商標公報に常時張り付いて監視するようなことまではしませんが、公開の事実を確認したら様子を見に行くくらいはしています。
その段階では一切オープンな場では言及しませんが、見つけた情報を読み取って考察に取りかかったり、ゆっくりネタを練り込んだりして解禁日に備えたりはしています。これまでこのブログで公開してきたタイトル公開時の記事も、出願公開時から準備稿を温めているものがほとんどです。
また親しい友人などごく狭い範囲では、全員の諒承のもと早速あれこれと語り合うこともあります。早い段階で聴き取る長年のファンのファーストインプレッションは、色々と参考になります。
解禁前に商標が流れてきたら
もし解禁前に商標が流れてきた場合、どうすればいいのでしょうか。個人的には、完全ノーガード戦法をとっています。
出願公開された商標を拡散させる人々は数多くいて、その動機は様々です。来年もプリキュアがあるという喜びをいち早く分かち合いたいから、予想外の方向から攻めてきたタイトルに思わずツッコミを入れたくなったから、注目度の高いタイトルの新作情報に便乗してバズりたいから、などなど。
いずれにしても出願公開の瞬間から万人が自由に参照できる情報となっている以上、それがいかなる動機からであっても流通や拡散をやめさせることはできません。純粋なファンだからOK、悪質な業者だからNGといった区別はないのです。なので、もしSNS等で商標を目にしたくない場合は、目にしたくない人が自分で対応するしかありません。
プリキュアは多くの人に愛されているコンテンツで、そのファン層は計り知れないほど裾野が広がっています。全員が公式各社の事情や慣行に通じているわけではありません。SNSで見つけた新しいプリキュアのタイトルを良かれと思って広めたら色んな人に怒られた……というのは余りに悲しいできごとです。ひょっとしたら、それがきっかけでそれまで大好きだったプリキュアを好きじゃなくなってしまうことさえあるかも知れません。
なので私個人としては、商標公報が流れてきても確認するだけして、特に気にしないことにしています。公式の発表より先に不十分な情報が拡散されるのはあんまり美しくないけど、そこに怒りを覚えるよりは、わくわくしながら解禁の瞬間に備えて準備運動を始めた方が新シリーズの幸先も良くなりそうですし。
完全アウトなレアケース
ごく稀に、商標公報よりも早くタイトルやロゴが出回ることがあります。その多くはジョークやフェイクですが、仮に本物だった場合は純然たる情報漏洩であり、公式各社で交わされているであろう秘密保持契約に完全に反する行為です。万が一にも責任を問われるリスクがあるため、たとえ見つけても拡散に荷担すべきではありません。こっそり心の中に仕舞い込みましょう。